姿勢改善は長い道のり
姿勢を気にする人はたくさんいると思いますが、そのほとんどの人は姿勢を直そうと思っても直っていないと思います。
姿勢改善の整体などを受けて直ったと言われて、かつ本人もそう思っているケースも実は直っていないんじゃないかと思ってます、私は。
その理由は【姿勢改善・矯正の真実】でお話しましたが、根本的に姿勢改善をする際の心構えもよろしくないんじゃないかと思います。
姿勢改善するなら歯列矯正くらいの覚悟を
個人的には姿勢改善は歯列矯正に近いものがあると考えています。
歯列矯正はセラミック矯正などを除き、だいたいが年単位の時間と労力、お金を要します。
姿勢改善は、歯列矯正ほど難しくないと思う人もいるとは思いますが、実際のところ歯列矯正よりも難しくなることはあります。
というのも、歯列矯正のように人にやってもらうだけでは確実に姿勢は良くならないからです。
歯列矯正なら完全に先生の腕になりますが(患者が矯正のルールをしっかり守った上ですが)、姿勢改善はそうはいきません。
なぜかというと最終的な姿勢のコントロールは自分で行うもの、調整するものだからです。
姿勢改善を受けて、『はい、これで良い姿勢になりましたね』となるものの、その姿勢はだいたいが直立位での姿勢のことを言っています。
でも実際に日常生活や仕事の作業の中で、直立位でいることはほとんどないんですね。
状況や動作によって適した姿勢があって、その適した姿勢のそれぞれが良い姿勢となるわけで。
となると、良い姿勢というのは画一的なものではなく、移り変わるものなんですね。
その移り変わる姿勢を最終的に作っていくのは、自身の感覚、物差しです。
姿勢改善を受けている時は人の目があるので、姿勢に何かおかしいところがあれば指摘してもらえますが、指摘する人がいない状況で良い姿勢が作れてこそ、姿勢改善と言えると思います。
結局自分で姿勢を組み立てる
その為には自分自身の
・身体の構造
・身体操作
・身体感覚
を理解する必要が、高める必要があるんですね。
それを自分の中にできるだけ正確に落としこまないといけません。
何が言いたいかというと、めちゃくちゃ時間がかかるし努力がいるし、モチベーションも高く保つ必要があるということです。
でも、実際にはそこまでの気持ちやモチベーションで姿勢改善に取り組む人はほぼいません。
姿勢改善をしたいと思った人のほとんどに思い当たる節があると思います。
人間、どうしても楽をしたいし結果をすぐに求めてしまいますからね(笑)
インスタントな方法があるんじゃないか、あるはずと間違った直感に従ってもしまいます。
金融リテラシーなんてワードもありますが、健康リテラシーも実はなかなか低いのが現状だと思います。
そして金融リテラシーよりも高めるのが難しいのが健康リテラシーなんでしょうね。
お金のことよりも健康のほうが楽観的に考えがちですからね。
しかも、姿勢もそうですが予防医学的な意味合いが強いので、より一層リテラシーが高まりません。
急を要しない要件になりがちですからね。
歯列矯正よりも危機感を感じない
歯列矯正だと、今目の前にある見た目のコンプレックスとか分かりやすい将来的な歯の健康の変化が想像しやすいので、姿勢改善よりは真剣に取り組みやすいですけど。
そういった意味でも歯列矯正よりも姿勢改善のほうが難しい案件になりそうです。
となると、姿勢改善を受ける際の料金も歯列矯正レベルの金額にしたほうが良いのかもしれませんね。
金額がそれだけ大変で、それだけ価値があることなんだよ、と示しておきたいところです。
姿勢改善を考えている人、できることなら
・姿勢改善は歯列矯正をするくらい大変なもの
・下手すると歯列矯正よりも困難なもの
と考えるくらいの気持ちで取り組むことをオススメします。
世に溢れている姿勢改善のためのサービスはかなりインスタントなものになっていますので、思ったより効果はないかもしれませんので。