身体を大きく見せようと頑張ると肩がこる
男の人で【大胸筋】などを鍛えて胸板を厚くしたい、見せたいと考える人は少なくないと思います。
男は胸にボリュームがあったほうが男らしく見えるので、やる価値はあると思います。
女性は本能的に強そうに見える人に惹かれますしね。
でも注意が必要。
胸板を大きく見せようとする意識自体が肩こりを助長するかもしれません。
その理由をお伝えします。
胸を張る動きが呼吸筋の緊張を高め肋骨を固める
胸を張ろうとする動作、意識がどう肩こりにつながるのか。
それは【肋骨】の動きを固めてしまうからです。
胸を張る動作は呼吸で言うと吸う動作をずっとしているようなもの。
しかもそれは頑張って息を吸おうとするため、肋骨の間の筋肉や首の筋肉(斜角筋群)などの緊張が高い状態で保ってしまいます。
高い緊張状態が続いた筋肉は固くなり、凝った状態になります。
その結果が肩こりとなっていくわけです。
見せたい意識が集中すると緊張が高まる
続いては身体の意識の問題。
例えば、緊張すると顔の表情が【固く】なるということはよくありますよね。
その時、顔の筋肉も固くなっています。
またイライラしている、怒っているという感情を意識的に隠すために顔の表情筋の働きを抑制することもありますよね。
その意識も顔の筋肉を固くしてしまいます。
そういった現象が胸板を厚く見せようとする時にも起こります。
具体的には【大胸筋】の緊張が高まります。
大胸筋を緊張させることで胸の筋肉を大きく見せようとします。
となると次に、大胸筋の過度の緊張が鎖骨や腕の動きも固めてしまいます。
そうなると腕が動かしにくくなります。
そして、腕の動きに関与する筋肉は肩にも付いているので(僧帽筋など)、動かしにくい腕を頑張って動かそうとする肩の筋肉の緊張も高まります。
それが結果として肩こりにつながってくるんですね。
何かに執着すると身体の緊張が高まる
最後は身体全体のお話になるのですが、私の経験上何かにこだわったり執着しやすい性格の人は身体の緊張も高まりやすい傾向にあります。
肩の緊張も然りです。
こだわりはいけないもの、とは言えないですが、身体の健康を損なってまでこだわるものか?という考察はしたほうがいいと思います。
あとはこだわりを自覚したうえで、身体を弛緩させることを覚えるべきです。
身体の緊張状態が高まると交感神経が優位になりますが、交感神経が優位だからと言ってリラックスできないわけではありません。
※スポーツ選手や格闘技の選手が【脱力】を重視することはよくありますが、それは何も運動中に副交感神経を優位にする、ということではありません。交感神経優位状態で力を抜くのが難しいだけです。
緊張状態の中でのリラックスのコントロール。
それが出来れば、胸板を厚く見せたいという意識、願望の中でも肩こりになるのを予防できます。