ダイエットでは脂質を避けがち
ダイエットで食事制限をする際には、『脂質を摂らないようにしよう』と考える人は少なくないと思います。
確かに脂質は【脂肪がつく】のイメージがありますし、栄養素の中でもgあたりのカロリーも一番高いです。
カロリーを抑えて体重を落とそうとするなら、避けたくなりますね。
ですが、脂質を抑えよう抑えようと極端に頑張りすぎると、身体を壊す可能性が出てきます。
その理由を考察していきます。
脂質は身体に絶対必要
三大栄養素の一つである脂質。
それくらいの肩書があるので当然ですが、身体にとってなくてはならない存在なんですね。
身体の中で脂質が使われているものとして
・単純なエネルギー源
・細胞膜(リン脂質)
・皮脂
・ホルモンの材料
・関節の保護(動きをスムーズに)
・内臓の保護(クッション材として)
などがあります。
エネルギー源としての役割は他の栄養素でもできますが、脂質にしかできないことはたくさんあります。
なので、脂質を抑えすぎるとかえって身体の調子を崩すことになりかねないんですね。
細胞膜にも脂質が必要なのは重要
中でも細胞膜にも脂質が必要なのは知っておいたいい知識です。
細胞膜は細胞の外壁のようなもの。
細胞膜を通して細胞内に栄養などが取り入れられますし、逆に細胞外に作ったものを出したりします。
細胞内と細胞外の調整役をしているのが細胞膜なので、それが弱くなってしまうと細胞の機能が低下します。
詳しい知識がなくても、なんか危なそうな気がしてきますよね。
皮膚にすり傷が出来た時、そこからばい菌が入らないか心配になるのと同じような感覚です。
女性は特に脂質が必要
ダイエットとなると女性が取り組むことが多い気がしますが、女性のほうが脂質の制限には気をつけないといけません。
先ほど挙げたように、脂質はホルモンの材料として必須です。
特に女性ホルモンには、です。
女性ホルモンの材料はコレステロールが使われますが、コレステロールの元は脂質です。
女性は生理周期があり、ホルモンバランスが変化しやすいです。
変化しやすいところに、ホルモンを作る材料が不足すると、その変化に対応できなくなります。
生理不順の人の中には、太るのを気にして脂質を極端に抑えている人がいることもあります。
脂質は悪、のような風潮もありますが、身体の仕組みを知ればそんなことはないことが分かります。
脂質の摂り過ぎは当然NGですが、0にしようとか考えるのはやめておきましょう。